アンケートデータの形式は、有名人の中から、「理想の家庭教師像」と、「悪いイメージの家庭教師像」の具体名を挙げ、その理由を「自由に」記入いただくという形のものでした。
表に出てくる数値的に計上されるランキング以上に「回答者が寄せる、推薦理由」も赤裸々で興味深く、この膨大な声の中から、クライアントが求める家庭教師像の傾向を探ってみました。
クライアントが求める家庭教師像を診る
「理想の家庭教師を選んだ理由」は自由回答で、分析が大変にしづらいものでした。今回は初めての試みでもありましたので、試験的に、コメントにコメントの中にある「キーワード」から、カテゴリー分けする方法で、特にヒット数が多く出た項目を抽出しました。
今回抽出しましたのは8つの項目。1人生経験、2外見、3知性、4コミュニケーション能力、5厳しさ、6優しさ、7楽しさ、8熱意・根気です。
各項目別のコメント数をグラフで示します。
「厳しさ」よりも「優しさ」「楽しさ」
家庭教師に「知性」が求められるのは当たり前ですが、時代の流れか「優しさ」「楽しさ」を求める声が多く出されました。対象が芸能人から選ぶため、イメージが先行するのも致し方ありませんが、では厳しい先生は敬遠されてしまうのでしょうか。
本来からすれば、優しさと厳しさは両方必要ですが、アンケートの中には厳しい先生を求める声もあるとはいっても、優しくない先生はやはり人気がないようです。
家庭教師としては、厳しい中にも優しさをアピールする力(アメとムチの使い分け)が大切といえます。
家庭教師は「貫禄」
家庭教師には若い、学生の先生を希望する声がある一方で、人生経験のある先生を求める声もしっかりとありました。
本学院は、プロ中のプロを主体にする家庭教師派遣業のパイオニアです。
半世紀の歴史があり、もちろん貫禄という点では自信があります。家庭教師は、個々人の貫禄と共に、その家庭教師を支える学院の伝統ある重みを感じて指導に臨みたいものです。
男性諸氏は身だしなみに注意
特筆は、男性家庭教師の皆さんに対する心構えです。「外見」身だしなみに注意。特に男性に外見のよさを求める声が多くありました。
これは最近の「イケメン」ブームにも因るものでしょうが、ご家庭に訪問して授業をする家庭教師が、ぼさぼさ頭、破れた背広、きつい体臭では、指導以前に追い返されると思うべきです。並み以上の身だしなみ、男性ならダンディーさをアピールしましょう。
生徒、家庭教師とのコミュニケーション
コミュニケーションを滑らかに。女性はコミュニケーションが得意。男性は、高倉健ではないですが、「男は黙って」「不器用ですから」が日本の伝統ともいえましょう。
しかし、家庭教師がそれでは務まりません。コミュニケーション不足は不信感につながります。家庭教師はご家庭にとってあくまでも「他人」ですから、以心伝心を期待せず、必要なことを充分に伝える技も身につけたいものです。
終わりに
当学院では、指導記録に「モニターレポート」を活用しています。その表紙には家庭教師の評価として「日時の責任感」「指導の態度」「意欲」「方法」「方針」「内容」「進度」の7項目を設けて、ご家庭から毎月の評価をいただいております。
ご家庭、生徒さんに信頼され尊敬される家庭教師であるよう、常に他人の目に意識を配った自己評価を心がけ、自己研鑽に励んでゆきたいものです。 |