まともに解くと計算や場合分けがとても大変な問題も、考え方によっては、とても簡単な解法で解けてしまうものもあり、それをみつけることも数学の問題を解くときの楽しさでもあります。今回はもう定番になってはいますが、余事象を使った確率の問題を解きましょう。
『余事象』を使うポイントは、問題文中の『少なくとも』の表現でしたね。
例えば、『1つのサイコロを投げるとき、少なくとも1回は偶数の目が出る確率』は『1回も偶数の目が出ない』つまり『全て奇数の目が出る』事象の余事象となるので、1回投げて奇数の目が出る確率は2分の1より
となります。
では、少し複雑な入試問題を解いてみましょう。
例題
1個のサイコロをn回投げる時、次の確率を求めなさい。
(1)n≧2のとき、1の目が少なくとも1回出てかつ2の目が少なくとも1回出る。
(2)n≧3のとき、1の目が少なくとも2回出てかつ2の目が少なくとも1回出る。
(2000年 一橋大)
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