そろそろ一学期も終わりに近づいてきましたが、皆さんいかがお過ごしですか。今回のテーマは、東大入試英語の自由英作文攻略法です。ではさっそく過去の出題例を見てみましょう。
2012年前期文科・英語・問2のB
「もし他人の心が読めたらどうなるか、考えられる結果について50~60語の英語で記せ。複数の文を用いてかまわない。」
この自由英作文問題の解答の時間配分は、おおよそ10分程度で、かなり短時間で仕上げなくてはなりません。ですが、あせっていきなり英語を書き出すと必ず失敗します。まずいくつか考えなければならないポイントがありますので、箇条書きにしてみます。
●Point 1 時制を確認する。
この問では、現実にありえないことが仮定されているので、基本的に時制は仮定法を用います。東大の自由英作文では、本問のように、ありえない仮定についての出題が多いので、仮定法の練習は必須です。
●Point 2 主語を決める。
「世界中の人々が他人の心を読める」設定にするならば、主語はwe またはyouになります。「自分だけが他人の心を読める」設定なら主語はIになります。出題は、あえてあいまいな表現になっていることが多いので、細かい設定を自分で決めた上で、主語を決めることが求められています。
●Point 3 結論を決める。
この問の場合、「いい結果」にするか、「悪い結果」にするかをまず決めます。この程度の語数で、まして英語で複雑な意見を述べることは不可能です。ですから、この問題に限らずどのような出題でも、自分の意見を、「賛成」か「反対」か、「白」か「黒」か、はっきり決めることがコツです。
●Point 4
Point1から3までが決まったら、Point3の結論部分から書き出します。そのあとに3~4文で結論の理由、説明を述べます。その際できれば具体例をあげると、説得力のある文章になります。
それでは解答例を見てみましょう。
If we could read other people’s minds, the world would be an extremely difficult place to live in. If we couldn’t hide our negative feelings or opinions about others which we usually hide, we would be surely hostile one another. Even good feelings might cause much trouble. Imagine a situation where only one student is winning popularity in your class.
(60語)
この解答例では、「世界中の人々が他人の心が読める」設定で、主語は最初はweになっています。そして、最後の例をあげる部分ではyouになっています。結論は「悪い結果」で、「世界は住みにくくなる」という意見を述べています。具体例として、学校のクラスを例にあげています。
いかがでしょうか、東大の自由英作文を解くコツが少しつかめましたか?自由英作文の攻略は何より数をこなすことが重要です。上記ポイントに注意しながら、毎週最低でも2,3題は問題を解いて、練習してみましょう。 |