「文章題って大嫌い!」という中学受験をめざす君、解けるコツをつかんでいけば、むやみに毛嫌いすることはない。得意になる秘伝を伝授しよう!
コツ1: |
まずは文章をよく読むこと。
なあんだ。当たり前だ!でも、文章が長くなったり、数字がたくさん出てきたりすると、頭の整理ができなくなってしまうって?「大切な言葉と、数字」を○で囲むこと、これが秘伝第一だ!渡辺先生はこれをメモどりと呼んでいるんだ。「たかがメモどり、されどメモどり!」実行するかどうかで、結果は全く違ってくる。試してほしい! |
コツ 2: |
複雑な文章を整理する方法がある。秘伝第二は、図や表に表すこと!
簡単な形にすると、スッキリ理解できるようになってくるんだ。○○算というのは、スッキリさせるための方法なんだね。でも…、どの形にしたらいいかわからないって?何算か見分けがつかないって?その解決法はこうすればいい。
決して覚えるのではなく、基本の基本から意味をよく理解してつかんでいくこと!それから、練習を積んでいけば、自然に解けるようになってくるものなんだ。 |
コツ 3: |
でも、困った時、迷った時に、難問だって解ける一つの方法がある!
それが秘伝「消去算」なのだ!本当かな?まずは五年生の君にも解ける例題三問からやってみよう!! |
例1: |
ババロア三個とプリン二個を買うと、840円で、ババロアとプリンを一個ずつ買うと、320円です。ババロアは一個いくらですか。 |
例 2: |
びん入りジュースの重さは780gです。ジュースを30%飲んでから重さを量ると、630gでした。びんだけの重さは何gですか。 |
例 3: |
800円の原価で100個仕入れた品物に原価の二割五分の利益を見込んだ定価を付けました。ところが売れ残ったので、残りは全て定価の一割引きで売りました。利益は全部で12000円でした。定価で売った個数を求めなさい。 |
さあ、解けたかな。「例3は消去算じゃないよ。鶴亀算だよ。」という君、表や面積図で
解けるんだね。でも、案外思いつきにくい他と組み合わせた鶴亀算は、消去算だって解けるんだ!解答で確かめてみよう。
さて、いよいよ六年生の君にふさわしい問題が登場するよ!
例 4: |
姉と弟は合わせて1500円持っていました。姉は所持金の75%、弟は60%を 出して父の日のプレゼントを買いました。残った金額は合わせて450円です。姉は初めいくら持っていましたか。 |
例 5: |
六年生は2クラスあり、全員で78人です。1組の男子と女子の人数の比は5:3、1組の男子と2組の女子の人数の比は3:2、1組全員の人数と、六年生の男子全員の人数の比は6:5になります。2組の男子は何人ですか。 |
うーん、複雑だね。例5は表にしてから消去算がいいね。易しいものから難問までスイスイ解ける秘伝「困ったときの消去算、困らなくても消去算」のすごみが分かったかな。ぜひ使いこなしてほしい!!
最後に、中学受験生に教えている親御さんや大学生に、注意してほしいことを一つ「秘伝というけれど、結局連立方程式でしょ?方程式で全部解けばいいのに。」と思うかも知れない。でも早まるのはやめて欲しい。中学受験生は負の数や移項が自在に操れるわけではないし、それをマスターするためにエネルギーを使うことが得策とはいえない。
「書いて解く、整理して解く。」という中学受験の原点から、秘伝を利用して頂きたい。 |