早いもので8月も後半に入りましたが、みなさん夏バテしていませんか?
今回のテーマは『命令文』です。「なんだ、命令文なんか一番簡単じゃないか」と思われる人も多いと思います。たしかに、基本的な命令文は、「主語なしで動詞の原形から始まる文」ですから、一見簡単そうに見えます。ところが、これが意外と落とし穴で、命令文であることを見落としてしまう場合があるのです。
たとえば、皆さんはジョン・レノンの『Imagine』という曲を知っていますか?かつて21世紀に残したい名曲を世界規模でアンケートした際、一位になった曲ですので、知っている人も多いと思います。では、この曲名を日本語に訳すとどうなるでしょう?“Imagine”は動詞で、「想像する」という意味ですが、この曲名では主語がありません。ですから、これは1語だけの命令文なのです。日本語に訳すと『想像してごらん』になります。『Imagine』という曲名は知っていても、命令文だと気づいていなかった人はいませんでしたか?
このように、1語だけの命令文というのは、命令文と気づかないことがありますので、注意してくださいね。
そのほかに注意したいのは、会話の応答に使われる、決まり文句になっている命令文です。直訳でも意味はわかりますが、自然な訳語と使われる状況を覚えておくと便利です。
【問】
次の、1〜4の対話文の( )に入る適当な文を、A〜Dの中からそれぞれ選び、記号で答えなさい。
1. May I use the copy machine? ―――― ( )
2. I’m afraid I’ve caught a cold. ―――― ( )
3. I’ll go to Disneyland today. ―――― ( )
4. Sorry, I forgot to bring your book. ―――― ( )
A.Never mind.
B.Have a nice day.
C.Go ahead.
D.Take care.
【解答・解説】
1. C. Go ahead
相手に許可するときに使う表現。他に、相手に話を続けるよう促すときにも使います。
「どうぞ、いいですよ」「話を続けて」
2. D. Take care.
別れ際の挨拶。相手が病気でなくても軽く「じゃあね」くらいの意味でもよく使われます。
「気をつけて、お大事に」「じゃあね」
3. B. Have a nice day.
これも別れ際の挨拶。午前中に使うのが普通。
「いってらっしゃい(いい一日を)」
4. A. Never mind.
お礼やお詫びの言葉に対する返事。日本語で「ドンマイ」という言い方をしますが、英語では“Don’t mind.”とはいわず、“Never mind.”といいます。
「気にしないで」 「かまわないよ」 |