早いもので今年もあと僅かになってしまいました。今年後半は人々を感動させたニュースと失望させたニュースが錯綜して報道されました。特にスポーツ界、政財界にその傾向が顕著だったようです。そのような事件、出来事を英語ではどのように表現しているのかキーワードを手がかりに各英字新聞を分析してみましょう。そして和訳の( )の中に適語を入れてみて下さい。
まずは夏の甲子園で全国民を感動させた早実と駒大苫小牧の決勝戦。優勝した早実のエース、斉藤投手はハンカチ王子として一躍アイドルになりました。
【1】キーワード: strike out (三振に打ち取る)
Waseda Jitsugyou ace pitcher Yuki Saito is mobbed by his teammates after striking out Masahiro Tanaka.
(
The Daily Yomiuri, Aug. 22
) |
(注) |
be mobbed もみくちゃにされる |
(和訳)早稲田実業の斉藤佑樹投手は(駒大の)田中将大(投手)を( )に打ち取った後、チームメートにもみくちゃにされた。
「シンジラレナーイ」の迷?せりふで44年ぶりにプロ野球日本シリーズで優勝した日本ハム。またこのシリーズを最後に引退する新庄剛志選手のパーフォーマンスで札幌は興奮の絶頂に達しました。
【2】キーワード: shed tears (涙を流す)
Hokkaido Nippon Ham star outfielder Tsuyoshi Shinjo sheds tears at the end of the Japan Series after Fighters beat the Chunichi Dragons.
(
The Japan Times, Oct. 27
) |
(注) |
outfielder 外野手 |
(和訳)北海道日本ハムの外野手、新庄剛志選手は、ファイターズが(中日)ドラゴンズを破った後の日本シリーズの最終戦に( )。
こうしたさわやかなニュースに対し、同じスポーツでもやや後味の悪い試合がありました。ボクシングの世界タイトルマッチでの「疑惑」判定です。あまりにも批判が多かっただけに今後のボクシング人気に陰りがささなければいいのですが…。
【3】キーワード: controversial (論議を呼んだ)
Japan’s Koki Kameda won a controversial split decision against Venezuelan Juan Landaeta for the vacant WBA light flyweight title.
(
The Daily Yomiuri, Aug. 3
) |
(注) |
split decision 2−1の判定 |
(和訳)空位になったWBA世界ライトフライ級のタイトルマッチで日本の亀田興毅選手はヴェネゼエラのランダエタ選手を( )2−1の判定で勝利を収めた。
また「飛ぶように疾走する」と言われた無敵のディープインパクト。その強さには競馬ファンのみならず全国民が魅了されたのですが、フランスでの凱旋門賞後に発覚した薬物疑惑には大きな衝撃を受けました。強く爽やかなイメージがあっただけに残念です。
【4】キーワード: test positive (陽性反応を示す)
Deep impact has tested positive for the banned substance ipratropium and faces disqualification from the Prix de l’Arc de Triomphe in which he finished third.
(
The Daily Yomiuri, 0ct. 20
) |
(注) |
disqualification 資格剥奪 the Prix I’Arc de Triomphe 凱旋門賞 |
(和訳) ディープインパクトは、禁止薬物のイプラトロピウムに( )たため、凱旋門賞3着の資格剥奪に直面している。
一方、政官界に目を向けますと10月から12月にかけ福島、和歌山、宮崎の各県の知事が相次いで逮捕されるという日本の地方行政の腐敗ぶりが露呈されました。逮捕容疑に共通するのは「談合」です。この「談合」で知事、及びこれに群がった企業はいかに甘い汁を吸ったことか。しかしこの「談合」に対し司直の鉄槌が入りました。
【5】キーワード: bid-rigging (談合)
Ando becomes 3rd governor held over bid-rigging in past 1-1/2 months.
(
The Daily Yomiuri, Dec. 9
) |
(和訳) 安藤(宮崎県知事)はここ一ヶ月半で( )を巡り逮捕された三番目の知事となった。
また福岡県の職員が飲酒運転で事故を起こし、幼い三人の子どもが亡くなったという事件はまだ記憶に新しいところです。その後も飲酒運転による事故は減らず、各都道府県は飲酒運転をした職員への罰則を強化し始めました。
【6】キーワード: DUI(driving under the influence of alcohol) (飲酒運転)
Local government crack down on civil servants who have been held for DUI in the wake of a high-profile accident in Fukuoka.
(
The Daily Yomiuri Sep. 29
) |
(注) |
crack down 断固とした処置で臨む civil servants 公務員、県職員
in the wake of 〜の後 high-profile 注目を浴びた |
(和訳) 福岡県での注目を浴びた(飲酒運転による死亡)事件の後、各都道府県は( )で逮捕された職員に対し断固とした処置で臨んでいる。
学校でも多くの問題が発生しています。いじめによる自殺、必修科目の履修漏れなど学校が抱える問題の根は深そうです。
【7】キーワード:bullying (いじめ) compulsory subjects (必修科目)
The issue of bullying and recent revelation that some schools have failed to teach compulsory subjects will likely be the main topics for discussion at the Diet.
(
The Daily Yomiuri, Oct. 30
) |
(和訳) ( )問題や最近( )を教えていない学校があることがわかり、これらが国会の主要な議論の対象になるようだ。 |