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ふくろう博士TOP > ふくろう博士のe講座 > 2004年度のe-講座 > 第36回 国語『ちょっと一息:ing.先生のこだわり談話室』
「あのォ、先生、こう考えたらどうかしら」 キッチンからお母さんが顔を出した。 「八って数字は昔から日本人に好まれていた。富士山の裾野に似て末広がりの縁起のいい数ということから、七起きより語呂もいいし七転び八起きと……」 「八が縁起いいなんて嘘だ。四苦八苦ってのもある……」 と八郎君はふくれる。 「わたしは転ぶだけなんてイヤだァ」 と七子ちゃんも口をとがらした。 「七転八倒(しちてんばっとう)なんてもっとヒドイぜ!」 「言えてる! 八方美人、八方ふさがり、八つ当たり、八岐大蛇(やまたのおろち)に熊さん八つぁん……考えてみると八ってロクなのがないわね」 「調子に乗るな!」