(1)入試合格から高校入学までの期間
推薦入試やOA入試で合格すると、入学までに時間が空きすぎる。この期間に中学で習ったことをしっかり復習しておくことが大切である。数学では関数と方程式と図形の知識がおろそかだと、高校の授業がわからなくなってしまう。
(2)中学とのギャップ
授業も少し高度になり、難しく感じがちである。参考書も中学の頃より、読み進めていきづらい。
(3)自習の困難さ
科目数が増えて、予習復習の量が多くなる。そのため問題集などで自習しようとするが、問題集の解答解説が読みこなせない。これには三つの理由がある。
一つ目は、中学の復習(特に文字式の理解)ができていないということ。
二つ目は、国語の読解力が足りないことから、問題の意味をきちんと捉えきれていないこと。
三つ目は、解答解説の行間を埋める計算を、自らの手でしようとしないこと。
これらを解決しない限り、一人での自力学習は難しいだろう。
(4)家庭教師の必要性
高校入学前後数ヶ月の間は、高校三年間の学習方法を確立するためにも、マンツーマンによる適切な指導を受けることが望ましい。学習方法が身につけば、予習復習もスムーズに運び、生徒一人で入試対策の勉強を進めていくことにも、徐々に慣れてくるだろう。
(5)まとめ
高校三年になって入試勉強に取り掛かり、短規促成で伸びていく生徒を見ていると、高校一年の基礎からしっかり学習しておけば、高校三年間の授業において苦痛を感じることもなく、より充実した高校生活を送れたはずだったろうに思うことがある。
今から備えが効く諸君には、「鉄は熱い内に!」ということを強く勧めたい。そうすれば来るべき大学受験にも、単なる丸暗記の無味乾燥な勉強を超えた、より深い領域まで余裕を持って臨むことができるようになるはずだ。
|