2.具体的な議論の内容
1.の諸点を踏まえて、具体的な議論は主に以下の3点について行った。
?@家庭教師にとって“叱る”ことは必要か
?A“叱る”必要があるとしたら、それはどのような場合か
?B“叱る”際の留意点
私の紹介した2つのケースに加え、出席家庭教師の方々から様々なケースについての報告と意見が出された。ここには、要点のみ記しておく。
- 実際に“叱った”経験のある方が大半であったが、経験豊富な家庭教師の中には“叱った”経験が皆無の方もいた。“叱らなくとも”指導効果は上げられるということか?
- “叱った”理由はケースにより様々であったが、「生徒の行動を放置することで授業が成立しなくなることを防ぐため」という点は共通していた。ただ、生徒が大きな問題を抱えているような場合(ex.精神的原因による異常行動、素行不良など)に、“叱る”ことが果たして有効・適切な指導法たり得るかは疑問であるとの指摘があった。
- “叱った”ケースでは、教師と生徒の関係というけじめを生徒につけさせ授業を成立・維持できたとの報告もあったが、指導が終了したとの報告も複数あった。似たようなケースであっても結果に違いが生じており、絶対的な行動指針を導き出すことは困難か?
|