生徒のなかには全く無気力になっているか、話すことさえできない子もいる。またその反動として親に激しく反抗したり、家庭内暴力に発展したりする。
このような生徒は信頼を置けない人には、それが家庭教師であれ絶対心は開かない。一番肝心なことは初対面の時にまず微笑みを持って、かつ明るい雰囲気で接することだ。そして生徒に好印象を与えること、結果として生徒の信頼を得ることだ。
家庭教師のプロであるということは、ただ学識面で卓越しているだけではなく、「ビジネスマン」としての営業センス、気配り、洞察力をも持ち合わせているということだ。生徒たちは、語りたくても語れない悩みや劣等感に苦しんでいるかもしれない。生徒の本音を聞いてあげ、そのつど励ましてあげることから、指導は始まると言っていい。
またいじめなどで不登校になっている生徒には、あまり無理に登校を勧めたりしないほうがいいだろう。根は相当深いはずだ。少し長いスパンで見てあげ、家庭教師との時間が楽しく感じられるようになることが先決だろう。時として、担任の先生や親との連携が必要になる場合もあるだろう。
個別の指導が始められたなら、まずは一つの理解、あるいは達成に称賛を送ることだ。自信をつけることが何よりの特効薬である。この自信が学業やいじめなどのトラブルを乗り越えていく、大きなきっかけになる。 |