開国150年、いまだに黒船の「呪縛」から逃れられず、 戦後60年、いまだに進駐軍の「支配」にあるわれらニッポンジン。そこに「氾濫」する英語。使える人は「一流人」、できない人は反感を抱く不思議な現代のニッポン社会。でも受験には必須であり、就職にも断然有利なのが現状。できる人が「勝ち組み」に入るのは間違いない。
だが、現状は、英語は本当に必要なのだろうか?確かに見渡せばアルファベットは氾濫し、日本語の中に多くの「英」単語は入り込んできてはいる。しかし周りで日本人が英語を「話して」いるのを聞いたことがあるだろうか。英字新聞、雑誌などを読んでいる日本人を見かけたことがあるだろうか。ほとんどないのでは。日本人向けのテレビやラジオで全編英語で放送されている番組があるのだろうか。まったくないと言っていいのでは。つまり英語は今の日本社会では「普通に」暮らすぶんには必要ないのである。
企業でもこれほど国際化が進んでいるのに英語のできる人は少ない。それゆえ社内ではうっかり英語は使えない。下手に使うと「あの人英語しか能がないのよ」とか「単なる英語屋ね」とあらぬ嫉妬をかうのである。英語抜きでも有能な社員が、英語ができるゆえに反感をかってしまうのである。 |