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プライバシー保護に関する方針
ふくろう博士TOP > 研修会 > 2006年 > コミュニケーションの困難なケース〜実例をもとにした対処法〜 研修担当:プロ家庭教師 小林 育子 先生
家庭との信頼関係をどう築くか
家庭教師の仕事の評価は、点数が上がったとか志望校に合格したとか、目に見える結果から判断されることが多い。しかし、たとえ同じ数字でも、家庭とうまくコミュニケーションがとれているかどうかで、その結果に対する満足度が大きく変わる。
家庭とのコミュニケーションを上手にとるには、家庭教師と生徒、家庭教師と保護者という2方向を念頭におかなければならない。自分ではうまくいっているつもりでも、慣れによる安心感などからどちらか一方を疎(おろそ)かにしていると、仕事全体が破綻を来すこともある。
実例に沿った対処法
まれに、自閉症や学習障害などが疑われるようなケースにぶつかっても、安直に「診断」を下すのではなく、生徒あるいは保護者が、家庭教師に何を期待しているのかを慎重に見極めて対処する。心理学などの専門外の知識は参考にとどめて、あくまでも家庭教師としてコミュニケーションをはかる。
勉強に拒絶反応がある時は、生徒の関心事からはいるのが有効である。会話が困難な場合には、絵や漫画など視覚的手段を利用することで、コミュニケーションの糸口をみつけられることもある。
褒めることを忘れない
勉強が苦手、あるいは大人をてこずらせ「問題児」のレッテルを貼られている子でも、探すまでもなく子どもにはいくらでも褒めることはある。気を抜かずに根気よく褒め続けることが大きな効果をうむことが多い。
勉強ということになると、どうしても目先の数字にとらわれがちになるが、目に見えないところで生徒がどのように成長しているかを、保護者に理解してもらう努力を怠らないことも大切である。