夏休み前の計画が進まないまま、実りの秋を迎えた受験生に対して、現時点での実力判定方法と、本番までの対策をまとめてみました。
今回は算数・数学ですが、この科目の成績が上がれば自信がつき、他の科目への意欲も高まり、合格への道が開かれていくことでしょう。 I.指導の進め方
- 模擬試験のエラーチェック!
なるべく受験者数の多い模擬試験を受けましょう。現時点での実力を把握し、なぜ得点できなかったかを、徹底分析しましょう。
模擬試験は、入試のリハーサルというだけでなく、自身の弱点を知る上で、大変有効です。
本番前の結果により、相対的な位置を知る手段にもなりますから、できる限り、挑戦することをお勧めします。
- 問題分析・志望校のリサーチによる再計画
間違えた問題を、正答率・志望校の出題頻度が高い順に整理し、志望校の入試傾向と合わせて、今後の指導計画を立て直します。
(家庭教師は、この結果を含めたテスト問題で、間違えた問題を徹底分析し、毎回の指導でどこまで達成できているか、進捗状況をご家庭に報告しながら、計画を着実に進めていきます)
- 反復トレーニング
間違えた問題を解けるように、類題を使って、反復トレーニングを積みます。
弱点補強も兼ねて、苦手な単元を極力少なくします。
- 過去問題集
反復トレーニングが終わったら、標準レベルの融合問題を解き、いよいよ志望校の過去問題集を解き進めていきます。(実力相応校から手をつけ、自信が湧いたらチャレンジ校へ)
合格基準以上の点数がとれるよう、間違えた問題を繰り返します。
(入試では満点をとる必要はないので、全てを網羅する必要はありません)
- スピードアップ/スキルアップ
制限時間を定めて、正確に速く解く練習をします。
計算を機械的・反射的に解くため、毎日5分程度は時間を計って、計算練習をします。
記述形式が出題される場合は、早い時期から始めたほうがいいでしょう。
II.合格力をつける
基礎学力をつけるのが”受験の王道”とされていますが、それ以外に、目標を達成するためには、自己管理力をつける必要があります。例えば、学習したことを定着させるために、ノート整理をする、復習をする、関連本で知識を広げる等、自発的に学習する姿勢を続けることです。
また、各単元の基本問題を一通り網羅し終えたら、苦手単元よりも得意分野の方を強化する等、学習内容に優先順位をつけることも必要でしょう。
III. 9月時点においての、実力判定用教材の紹介
中学受験:図形:「要点丸まる問題集」 「ポケ出る」等
大学受験:「入試必携168」・「青チャート」の例題等
IV. 問題点
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Q. |
通っている塾の宿題と、定期的に実施されるテストに追われている生徒に対する、指導の進め方は? |
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A. |
塾との兼ね合いが難しいところですが、生徒の志望校に合わせた勉強を中心に進めるのが、正解でしょう。
志望校の傾向に合った問題レベルに的を絞って、この時期は難問を避けるのが賢明です。
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Q. |
現在の力を判定したい場合は? |
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A. |
早目に、受験者数の多い模擬テストを受けましょう。現時点での実力を把握し、テストに慣れるため、本番まで何度か受けた方がいいでしょう。
基礎ができていない場合は、“解法の定石”を一通り復習してから、受けてみてください。 |
最後に、どういう力をつければ合格できるかを、図式的にまとめた<マインドマップ>を作成しましたので、参考までにご覧下さい。
マインドマップとは、中央にテーマを描き、そこから四方八方にツリーを広げ、関連するキーワードを結んで、図式化した学習ツールです。自分の考えや現状を、系統立ててまとめることができ、情報の記憶や呼び出しに便利です。
ここでの中心テーマとなる、「合格力」をつけるには、「目標」をもって、「基礎学力」の充実と「スピード」化を図り、最終的には「答案作成」の力を養うことが、「目的達成」の決め手となります。
独力でこの手順を踏むのはなかなか大変ですので、家庭教師のサポートを得て、効率よく成果を上げるのがベストでしょう。
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