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計算力向上の重要性 数学・算数の指導で最も重要なのは計算力だと思います。苦手な子も得意な子も1日10題(無理なら5題)と決めて、必ず日付を書いてやる場所をあらかじめ決めておくとよいです。日付を書くのは習慣化させるためです。やらない日があると習慣になりません。テストなどでよくまちがえる子は、ノートに丁寧に途中過程を書かせ、変なやり方をしていたら、正しいやり方を説明するとよいです。 苦手な子は少なくとも授業の最初の30分はこれをやらせるべきです。信用できる子には答えを渡し、そうでない子にはこちらが答えあわせをするか、もしくは両親にお願いするのも手です。まちがった問題には必ず印をつけます。印の多い問題が弱点ですから、やり直しをさせた上で、次の回にはその単元の問題を集中的に出すとよいと思います。 小6受験生と中3受験生に対して 小6受験生は分数の四則混合計算までやらせる必要があります。中3受験生で特に学校の成績で2や1をとる子は、絶対に最初の3ヶ月は計算中心の指導をすべきです。ただ中学生の場合、中間・期末とのバランスも重要なので、御両親と話し合い、信頼関係を深めながら、ことの重要性を強調しつつ理解を求める努力をしないと反発を招きかねないので注意して下さい。 中3受験生には私は一応以下の順番でやることにしています。 正負の数の計算 → 文字式の計算(中1レベル) → 1次方程式→連立方程式 → 文字式の計算(中2レベル) → 式の展開 → 因数分解 → 平方根 → 2次方程式 計算練習のあとで(主に小6受験生) たいていの子は塾に通っているので、塾での様子をよく聞く必要があります。得意な子は塾のペースでやってなんの問題もないと思いますが、苦手な子は本人にとって無意味な授業を受けている場合もありますので、その時には御両親とよく話し合って、塾を続けるかどうか検討した方がいいと思います。その場合も、信頼関係が大切ですので、反発を招かないように注意して下さい。 例えば、苦手な子(志望校の低い子)にとって割合や速さは大切です。まずはこれをできるようにしないと下位の学校でも落ちてしまいますし、中学生になってからも困ります。塾で比を中心にやっていて、しかもこの部分の成績が悪いのであれば、塾はその子にとって必要ありません。 あとは以下のように心がけるとよいと思います。
志望校の低い子(苦手な子)は塾や学校での様子を聞いて、なぜ成績がふるわないかを考えてみる必要があります。志望校の高い子(得意な子)は塾に通っていれば塾のペースで、そうでなければ先取りと弱点補強を並行してやり、早めに全単元を終了させて、しかるのちに志望校対策に入るとよいです。 〈 主な教材 〉 小学生用 ・計算力判定テスト(声の教育社) ・120回計算合格圏内テスト(西北出版) ・応用自在・算数・計算問題の特訓(学研) ・中学受験シリーズ算数 割合の基本48 ・中学受験シリーズ算数 速さの基本48 注:上記2点は、SAPIXで販売しています ・中学受験選書受験算数 基礎トコトン/vol.1 割合/vol.2 速さ(JESDA日本教育システム開発出版局) 中学生用 ・10分間集中トレーニング(教学研究社) ‘中学1〜3年の復習計算’などシリーズ多数 ・入試によくでる計算問題(修学館編集部) 他シリーズ多数 ・山チュウ式超計算筋力トレーニング中学数学編(桐書房) ・新中学問題集 中1〜3(標準編)(教育開発出版) 注:市販されていません ・練成講座SIRIUS 中1〜3(発展編) 注:市販されていません ・新課程数学テキスト 中1〜3(聖文新社) ・ハイクラス数学問題集新訂 中1〜3(聖文新社) 注:市販されていません ・佐藤茂 新訂版高校受験入試によくでる数学(ニュートン・プレス) 注:標準編と有名高校編があります。 |