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英語指導には、音を基本にしてほしい。教科書に対応した最近のチャートにはCDが付いている。言語材料が非常によくなっている。これをうまく利用してほしい。この他にも、学校用のテレビとラジオ放送が利用できる。テレビは、出演者の表情を見て楽しんでしまうので音を聞かない可能性がある。ラジオが一番いい。中学生の場合は、高校入試でリスニングやヒヤリングが必須で入っている。こういうのは試験前にやってもなかなか伸びない。普段からやっていることが大切で、ラジオが利用しやすいから良いと思う。1年間きっちりとやるとかなりの効果が期待できる。 音だけ聞こうとするとなかなか聞き取れない。テキストを見るとわかるが、テキストがないと聞き取れない。自信がないものだから、日本人はついテキストを見てしまう。テープを聞きながらテキストを見ても、音は聞いていない。文字を見ているだけである。これでは進歩はない。 音を聞くのはなかなか厳しいように思うが、最初は、繰り返し耳で聞いて、自分でも口で言ってみる。慣れてきたら聞きながら頭の中でスペルをビジュアル化してみる。音をビジュアル化できれば暗記できる。暗記できないのは、音を聞いていないからだ。テキストを見ない方針で指導すべきである。 私の英語指導は、音声から初めて、教科書の英文を日本文に訳し、日本文を英文に訳し、その英文を自分の口でそらんじて言えて、スペルを間違えなく書けるまで持っていく。これなら定期テストで80点はいける。プラスして文法の問題集を行う。 最初は短くてもいいので、生徒に英文の日記を書かせるのも効果があるので、生徒に勧めている。 絶対評価に変わって、ある中学校は宿題が多くなり、手を挙げる回数など細かく評価されるようになった。また定期試験の成績が度数分布で出されるようになった。我々家庭教師は、定期試験の点数を上げることがひとつ仕事だが、絶対評価に変わって普段の宿題への気配りも高まったと言える。さらに教室で手を挙げさせることも考えなければならない。家庭教師も指導の方針を変えなくてはならないが、これは裏を返せば、普段の勉強習慣をきちっとつける意味で、学校の宿題を積極的にとらえてどんどんとやることはいいことだと考える。前向きにとらえていけばいい。 |