(問題T)
問1
(解答)
算数、数学が得意になる人。A.B.C.D.E.F.G.H.I.J.K.L. M.N.O.P
(解説)
小、中学生で、「勉強ができない人」の代表格のように言われて、よく怒られる(A.
B.C.E.P)の人は、なぜ算数、数学が得意になる可能性があるのだろうか。
数学は物について、複雑なことを単純化して明確にしていく道具である。Bの物を壊す人は、物に興味がある可能性がある。A.Cの人は、好奇心が旺盛で、多岐に渡る興味があふれて、じっとしていられない場合がある。「なぜ?」を考え始めると、居ても立っても居られない場合がある。Eの字が汚い人は、他の人とっては、理解しにくくて迷惑を被ることになるが、本人の頭の中では整理されている場合がある。形式より、内容に関心がある人がいる。その場合算数数学にかなり向く場合がある。同様に、I,J,Oのように、言葉そのものや、ただ覚えること、あるいは人間関係には関心がないため、しばしば「変わり者」扱いを受けてしまうことがある。また、物の原理や、なぜか?ということのみに集中していると、他のことにはFのように、のろまな人と映ったり、Nのように、運動することや、競争原理に疎く、物の原理探究に没頭することもある。
では、Dの字が丁寧な人はどうだろうか。複雑なことを、法則化するときに、頭の中だけで整理するより、考え方が明確になる場合がある。Kの言葉に興味がある人は、実は算数、数学が大いに伸びる人である。法則化は言葉の思考力を大いに伴うものであるからだ。
では、G負けず嫌い、H暗記が強い人はどうか?「点がとれる人」である場合がある。点数がとれるから得意だと思い込んで、小、中学校では好きだと思う場合がある。しかし、「なぜか?」という思考力に近づかないで、高校数学以降苦手になってしまうことも、ままあることである。L,Mの人が物のしくみを集中して考える喜びを感じると伸びていく場合がある。
問2
では、苦手になる可能性があるのは誰だろうか。
(解答)
G.H。L.Mである。
(解説)
これらの人は、勝ち試合の時は興味があり、短絡的に結果に結びつかないと、飽きる場合がある。すばやく結論が出るから算数好きとは、実は向かないとすらいえる。複雑なことを法則化する試みは長い試行錯誤の時間を要するものである。反射神経や、暗記力はAIに任せたらやれる分野でもある。
得意、不得意で思い浮かぶのは家庭教師として、何組かお付き合いした双子の場合である。小、中学生でテスト結果がよいのは、G,Hの人が多い。逆に結果に結びつきにくいのは、I.O.Pの人である。しかし、何年かたって、理系才能が開花していたのは後者の人だった例が非常に多かった。
常識的に見れば「空気が読めず、暗記が苦手で、落ち着きがない」としても、才能を否定して潰さないでほしい。物への興味は、また別の才能が隠れている場合があるのだから。
(問題U)
問1
(解答)
20:21
(解説)
アリスが4歩行く間とは、ある時間という意味である。わかりやすくするために、仮に1分間と考えてみよう。アリスは1分間に4歩、ウサギは1分間に7歩進む。
アリスが3歩で行く距離を、ウサギが5歩で行くとは、どういうことだろうか。
アリスとウサギの一歩の長さを考えてみよう。アリスが例えば1mを3歩で行くなら、1歩は3分の1m、ウサギは5分の1mで、これを比で表すと、5:3となる。
表にして整理しよう。(図1)
|
アリス |
ウサギ |
1歩 |
5(大きすぎるがmでも、小さすぎるcmでもいい) |
3 |
1分 |
4歩 |
7歩 |
分速 |
5×4=20 |
3×7=21 |
問2
(解答)
700歩
(解説)
- アリスが20歩歩く。(アリスA地点、ウサギはスタート地点)(図1)
- アリスの後をウサギが追って追いつく。(アリスもウサギもB)(図2)
- の時間に2人が進んだ距離を求めたい。同じ時間に進んだ距離の比は分速の比と同じなので、20:21
- アリスが進んだ距離とウサギが進んだ距離は20と21なので、その距離の差、スタート地点からAまでの距離は、21−20=1になる。
アリスは1の距離を20歩で進んだのだから、20の距離は、20×20=400歩で進むことになる。(図3)
(表1)と(図3)を照らし合わせて考えてみよう。
(表1)で、同じ時間に行ったアリスとウサギの歩数比はどれに当たるだろうか。
1分の時の4歩と7歩である。
400歩:X歩=4:7
X=400×7÷4=700
A.700歩
この問題は、算数数学の文章題は、複雑に見えても、まず、文章をよく読み、文章整理していけばいいことを示している。
この場合必要な力は、粘り強く言葉に対応していくJの力であり、字ではないが丁寧に作図していくDの力である。
そしてわかりにくければ、表や図や式に単位をつけてあきらめずに取り組んでいく姿勢ではないだろうか。
集中していくこと、好きで取り組んでいくことは、もしかしたら、時にはAやCやOやPの形をとるかもしれない。けれども、未来委を切り拓く力を決してあきらめずにいきたい!その人の持ち味を生かして! |