第178回 数学『三角形をさがせ』
解 答・解 説

 まず、「中点連結定理」について確認しておきましょう。

 <中点連結定理>
   三角形ABCにおいて、底辺BC以外の 2 辺AB,ACの中点をそれぞれM,Nとおく。このとき、MNと底辺BCの間に 2MN=BC かつ MN//BC が成り立つ。

 「中点連結定理の逆」というのもあります。

 <中点連結定理の逆>
   三角形ABCにおいて、辺ABの中点Mから引いた底辺BCの平行線と、残りの辺ACとの交点Nは、辺ACを二等分する。

 では、問題を解いていきましょう。
 はじめは、相似な三角形をさがしてみましょう。手がかりは「平行線」。
 「平行線」あるところに「相似」ありです。

 

 この図のなかで平行線といえば、ARとPSです。ARとPSを、またはそれらの一部を辺として持つ三角形を調べます。すると、△CARと△CPSが相似であることがわかります。
 △CARにおいて、辺CAの中点Pから引いた底辺ARの平行線がPSですから、中点連結定理の逆より、点Sは辺CRを二等分します。つまり、
   RS=SC ・・・・・・@
 次に、△BPSを見ると、QRとPSが平行で、点Qは辺BPの中点ですから、ここにも中点連結定理の逆が使えます。よって、点RはBSを二等分する点なので、
   BR=RS ・・・・・・A
 @、Aより
   BR=SC
であることが証明されました。

 図形の問題で、何から考えていいのかわからないときは、相似な三角形をさがしてみましょう。そのときは、平行線に注目ですよ。

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