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「英語ができない」、と嘆く人たちへ 受験期真っ最中。花咲く前の産みの苦しみ。でも、目標に突き進む受験生の、桜色の熱意は美しいですね。受験生は、当たり前ですが自分の受験期だけ、ここが正念場とがんばって通り過ぎてゆきます。受験は毎年あるけれど、受験生はいつも替わって行く。(替わらないと、多浪ということなので困ります。)方丈記の受け売りみたいですけど、そんな学生たちと歩むのに嵌(はま)って、私たち家庭教師は、毎年毎年来る日も来る日も受験戦争真っ最中。学生たちの援護射撃(人道的支援?)を続けています。 さて、この受験期、間際になって「英語ができない」、と嘆く人は後を絶ちません。特に、長文読解。わけのわからない言葉が、壁のようになって立ちふさがるように見えるみたいですね。もしあなたが、同じ悩みを持つ英語苦手症候群であるのなら、この話をぜひ読んでいってください。 私が中学一年生のころ、私は英語の塾に通っていまして、そのおかげで学校の授業では少し、物分りのよい生徒でありました。年も若かったため、一発で物事を覚える記憶力もありました。ある日のこと、学校の英語の授業中に、ボーっと外の女子の体育の授業を眺めていたところ、案の定、英語の先生にとがめられました。
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今でも記憶に残っているこの思い出ですが、私はoftenが「しばしば」であることは知っていました。が、「しばしば」がどういう意味なのかを知りませんでした。頭の中は「芝がボウボウ生えてるイメージ」。ひなたぼっこしたら気持ちいいだろうなーと、冬の、春に向かう日差しを窓から浴びながら女子の体育・・・まぁ、それはよいとして、つまるところ、oftenを形で理解はしていたけれど、中身をわからずにいたんですね。 受験生の皆さんは、たくさん単語を覚えさせられますから、ひとつひとつの単語に時間をかけられないのでしょうか。単語集に出てくる意味を暗記するだけ、という人が多いみたいです。だから私のoftenのように、意味はわかっても中身をわからずにいる人が多い。これが重なってくるから、長文が壁のように立ちふさがるのではないでしょうか? K/Hシステムという学習法を提唱している上智大学の国井信一先生たちは「やまと言葉おとし」と名づけていますが、英語を『自分の中での「イメージに最も近い言葉」』でつかむ、そんな余裕が必要なのです。たとえば、oftenだったら「しょっちゅう」とか「よーく」といった、普段自分が会話で使う言葉で把握することが大切なんですね。「しばしば」だけじゃだめなんです。もちろん、「しばしば」が自分の使いこなせる日本語だったら問題ないわけで、当時、国語の勉強を怠けていて言葉を知らなかった私が「困ったクン」だったのかもしれません。 とにかく、言葉の成長期でもある皆さんにお勧めしたいことは、自分の日本語の言葉のレベルを上げる努力をすること、それと同時に、英語の言葉を自分のレベルに合わせて「調節」すること。そしていずれは、日本語と英語の言葉のレベルが一致できるようになることです。そうすれば、英語は怖がるものではなく楽しむものだということがわかりますよ。 問。次の単語の意味を答えなさい。
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